今週は、日本伝統品の1つ、障子についてご紹介します。
障子といえば、和室にある建具、とお思いの方が多いのではないでしょうか? いえいえ
、実はそんなことはないのです。 実は洋室にもうまく合うのですよ。 それについてはま
たのちほどご紹介しますね。
まず、障子の歴史を簡単に。平安時代には、襖や板戸も障子と呼ばれていました。 現在
の「紙貼障子」の原型とされる、明かりを取り入れるために片面のみに紙を貼った障子を
「明かり障子」と呼びます。それが引き戸形式で定着したのは、鎌倉時代のことでした。
もう1000年ちかく前の話になるのですね~。
京都黒谷の和紙職人であるハタノワタルさんの言葉をお借りすると、「障子は紙と組子と
光の芸術。光をまとった紙が空間を照らし、向こう側の気配をやさしく伝えてくれる。何
も主張せず、ただすっと存在するだけで美しい」とのことです。
カーテンは開け閉めをしたら光を取り入れるか遮るかの役割を果たしてくれますが、障子
は開け閉めによって光を取り入れるのはもちろん、遮るにしても外の様子を影で映し出し
てくれたりします。 また、サッシと組み合わせた場合、空気の出入りが少ない障子は、
カーテンよりも高い断熱性を発揮してくれるので、性能面でも優れているのです。
カーテンは、生地も違えば色もとりどりで選ぶのが楽しいですよね。左右に開けるだけで
なく、上下に開け閉めするロールカーテンや、ブラインドなど様々な種類があります。
でも、やっぱり長く受け継がれてきた建具は日本人の肌に合いますね。
障子の魅力はこれだけではないので、次回ご紹介します。